親戚筋の弔事があって、先の土曜日から北海道に急きょ帰省することになりました。数泊の荷物を詰め込むのに最適なキャリーバッグを探すと…そうか、娘が部活の夏合宿に持ち出していて無いんだった。残るは長期出張などに使う大型タイプか。ちょっと大袈裟だよなぁ。
と、ここから、ある野望がムクムクと持ち上がったのでした。通夜&告別式の後、日曜の夜に東京にとんぼ返りする予定を変更。月〜火に遅めの夏休みを強引にくっつけて、自分が生まれ育った田舎に足を伸ばそうという計画です。そして、そこには釣りが楽しめる川がゆったりと流れているのです。
ロッドとリール、ウェーダー、シューズ、ベスト、その他もろもろを詰め込むと、バッグの中身の大半が釣りグッズという有様。万一に備えてスペアのロッドも忘れずに…。家族に半ば呆れられながら、独り、北の地に向かったのでありました。
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いろいろとヤボ用ができて思うような時間運びとはなりませんでしたが、それでも27日の午後と28日の午前、それぞれ2〜3時間ほどを釣りに費やすことができました。空は晴れ上がり、今時期には珍しく30℃を超えるほどの天候。現地の人が「猛暑」というそれは、関東人にとっては極めて爽やかな夏日です。
場所は沙流川の上流部。私が小〜中学生だった当時(30年以上前)はかなり魚影が濃くて、ヤマメ、ニジマス、オショロコマと、いろいろ釣った記憶があります。さて、今はどんな感じなのか…。
支流に入ることも考えましたが、土地勘は薄れているし、秋はヒグマも気になるので、本流域で様子を見ることに。7フィート9インチのロッドに3番のライン。5Xのリーダーに7Xのティペットを足して、ドライフライでの釣りです。
まずは何の変哲もない13番のパラシュートを試してみました。広い瀬の中で、沈み石がちょっとアクセントとなっている場所を中心に探っていると…ピシャっと飛沫が。ロッドを煽って合わせると、かすかな手応えがあります。
それは15cmほどのヤマメ(当地での呼称はヤマベ)でした。サイズ的にはイマイチですが、それでも早々にドライで釣れたのは嬉しい限り。気持ちいいっす。いつも山梨界隈で釣るヤマメとは、背中の斑点模様がちょっと違う感じなのは、新たな発見でした。
その後も楽しい釣りは続きました。カディスやテレストリアル、いろんなパターンを結んでみると、いずれにも無邪気に食いついてくれます。これでサイズが伴えば言うことなしなんですけどね…。やっぱり大きいのは慎重派なようです。
それはさておき、北海道のお魚さんは、おおらかというかサービス精神が旺盛というか…。釣り人を楽しませることに長けております。3時間弱で月曜は12匹、火曜は15匹(ほとんどがヤマメで、たまーにニジマスが混じる)。関東近郊の山間部にお住まいのヤマメ、アマゴ、イワナ諸君にも見習ってほしいっすよ。
今度チャンスがあったら、エリアなり攻め方なりをしっかり研究して、もっと大型の釣果を得たいところ。拠点にできる実家もまだあることだし、シーズンに一度は北海道に帰省して釣りに興じるのもいいもんだなぁと、あらためて実感したのでありました。