釣りに心奪われた人は、いつなんどきでも脳裏に川が流れ、過去の釣果や、まだ見ぬ大物に思いを馳せているのだとか。かくいうワタクシも、渓流の風景画像や釣り道具を眺めているだけで、かなり幸せな気分に浸れるタチであります。
多忙な平日は、せめて寝る前のひとときだけでも釣りのことを考えて心を和ませたい。ってな理由で、数年前に寝室の壁にしつらえたのが5点限定のミニギャラリーです。
何のことはない、ホームセンターで買ってきたピクチャーレールを天井端に固定し、A4判の揃いのフォトフレームをワイヤーで吊るしただけ。ついでに丸型蛍光灯タイプだった室内照明を、ダクトレールにしてスポット光を当てられるようにしました。家人が外出した隙に、ものの1時間で完成した記憶があります。
その時々、気に入った写真をプリントアウトしては額装して飾るのですが、ネットに収まった魚体オンパレードだとすぐに飽きちゃいます(そんなにバリエーションがないという問題もありますが)。それはせめて1点に抑え、あとは山の木々、川の流れ、釣り道具、川辺に立つ自分の姿なんぞをバランスよく配置するのがお勧めでしょうか。
雑事を忘れて旨い酒なんぞを飲みながら眺めていると、心はいつしか眩い緑と清き流れにたどり着いて、自然と顔がほころんでくるのでありますよ。家人に「つくづくお目出度い人だわね」と言われたりもしますが、それは釣り人にのみ理解される“Innocent World”ってことで。さて、今日もいい夢みるぞ。