バランスが悪くキャスト中に回転してしまうフライ、何匹か釣り上げてくたびれてきたフライ、自分の中での“旬”を過ぎて登板機会を失ったフライ…。さまざまな理由から、胸元のフライパッチには“二軍フライ”がびっしり並ぶことになります。
さて、これらをどうしたものか。綺麗さっぱりダストボックス行き、ってのも手だけれど、ちともったいないよなぁ。針先を爪にあててみると、新品同様にシャープなものも少なくありません。
というわけで、もう使わなくなったフライをかき集め、フックだけでも再利用可能な状態にしようと試みました。巻き留めていたマテリアルをすべて外し取る作業、つまりはフライ・アンタイイングであります。
解体対象となるフライをバイスに固定し、カッターナイフの刃を当てながらハックルやらダビング材やらをむしり取ります。瞬間接着剤で固めていたパラシュートポストなどは、それなりに苦労するけれど、根気よく作業を続けると…フックは一糸まとわぬ姿となります。針先をシャープナーで気持ち程度にタッチアップして完了!
ビール片手にちまちまと作業した結果、形状もサイズも様々なフックを30本ほど回収することができました。ドライ用とニンフ用を分類することもせず、とりあえずはざっくりと1つのケースに収納しておこうっと。
最初に目的のフライが決まっていて同じフックで短時間に量産するのが毎度のタイイングパターン。時には趣向を変えて、リサイクルフックから適当な1本をつまみ取り、それに適したフライを考えて巻いてみるなんてこともしてみようかな。