チェストフライケースの自作〜仕上編

前回までにフライケース本体の工作が終わって、いよいよ最終仕上げに入ります。最初に白状すると、塗装でいきなり失敗しちゃいました。油性ウレタンニスを塗り重ねる過程で、天板の表側にムラが生じてしまったのです。

原因はいろいろと考えられます。

  • 1度に厚塗りしすぎた。しかも、塗料を均そうと“返しハケ”を多用した
  • 欲張って全面を一気塗りして“宙吊り乾燥”した結果、塗料が一方向に流れた
  • 乾燥が不十分なのに、サンドペーパーをかけ、重ね塗りしてしまった

つまりは先を急ぎすぎてしまったわけ。特に天板なんかは、薄めの塗料を一面だけにサッと塗り、そのままじっくり乾燥させてから次の上塗りをすべきだった…でも、後の祭りです。

塗装に失敗。まだら模様は消えず、結局はリセットすることに
塗装に失敗。まだら模様は消えず、結局はリセットすることに

にっちもさっちも行かず、件の面を電動グラインダーで“スッピン“に戻して仕切り直すことにしました。今度こそ慎重に作業しなければ。結果はというと…細かいことを挙げれば色々あるんだけど、ま、何とかリカバリーできたかな。

◇ ◇ ◇

次は内装の仕上げです。当初の予定通り、ケースの中にはC&F Designのシステムフォーム「FSA-1506」をフォームチェンジャー「FSA-00」と共に装着します。2つをセットアップした状態でチェンジャー裏面の両面テープをはがし、位置合わせしながら(今回は底面の一端に寄せる)ペタリという要領。

底面の余りスペースには、小型クリアケースを2ケ収めます。こちらは、マジックテープによる着脱式。ショットを入れたケース、インジケータを入れたケースなど、その日の用途によって交換できるようにするためです。

天板内面にもフォームを装着し2面仕様にします。先日、サンスイ渋谷店でC&Fの「FSA-201」(スレッダーを6本セットできるタイプ)を入手したので、これもフォームチェンジャーを介して固定しました。

フライケース内部はこんな感じとなりました
フライケース内部はこんな感じとなりました

外観がもの寂しい気がしていたので、天板の表側にヤマメをモチーフにしたピンバッチをあしらってみました。あと、ムートンのフライパッチも付けようか…これは目下、悩み中なので、とりあえずは仮どめです。これにて本体はフィニッシュ。

下手な塗装を隠すため?ピンバッチやムートンパッチを装着
下手な塗装を隠すため?ピンバッチやムートンパッチを装着

◇ ◇ ◇

最後は、フライケースを首から下げるための加工です。アウトドアショップなどで量り売りしている直径3mmのマルチコードで吊り下げようかと。

小さな丸ヒートンをケース2個所にねじ込んでコードを留めるのが最もシンプルですが、今回はケースの周りにぐるりと回すことにしました。その方が、ティペットホルダーとか、フロータントとか、色々なものをぶら下げやすいような気がしたので。

側板の3面に、丸ヒートンを計7ケ付けました。適当な長さにカットしたマルチコードを通して、両端を結べばおしまいです。着用時の食い込みを緩和するために首に接するあたりのコードは内径4mmのシリコンチューブに通します。コード長の微調整、そしてシリコンチューブのズレ防止にコードストッパーを3個所に装着しました。

最後の仕上げ、末端処理に用いたのはコードエンドストッパー。ジッパータグを後付けするなどの用途で売られている樹脂製パーツです。所定のスリットに2つのコード端を挿し込み、パチっとロックするだけの優れもの。

このストッパーにリューターで細工して、金属製のDカンも一緒に留めました。これは、背中にライセンスホルダーをぶら下げるための、ちょっとした工夫です。私が持っているのはC&Fの「ライセンスポケット」なる製品で、これに付いているナスカンを引っ掛ければOK。

コードエンドストッパーを細工してDカンを一体化
コードエンドストッパーを細工してDカンを一体化

さて、完成しました。ほぼほぼ構想通りのモノができたかな。実際に使ってみると、不具合や改善点が見つかると思うので、ある程度まとまったらバージョンアップ版を作ることにしようっと。まずは管理釣り場に持ち込んで使い勝手を確かめることにします。

何とか完成にこぎ着けたチェストフライケースの概観
何とか完成にこぎ着けたチェストフライケースの概観

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