第1回:今更ながら仕掛けを変えてみた。(何故針を結ぶことにしたのか)
第2回:今更ながら仕掛けを変えてみた。(では針を結びましょう)
第3回:今更ながら仕掛けを変えてみた。(0.3号通し仕掛けの使い心地とは?)
さて、少々間が空いてしまいましたが、続き、最後です。
今回仕掛けを変えるきっかけになったナノヤマメ。
形状に惚れたのは前述の通りですが、実は機能としての形状にはさほど興味はありません。そんなことを言うのはメーカーの方に大変申し訳ないのですが。
しかし、今まで使っていた針(オーナー社の糸付き針ヤマメ用・便宜上「以前の針」と呼びます)とは明らかに違う点もあったのです。軽く記しておきたいと思います。
まず、軽い。
針の大きさは前のものとほぼ同じですが、材質の違いなのか何なのか、摘んで持っただけでも明らかに重さは違いました。「こんなちっちゃなものでもねぇ」と感心することしきりです。
些細な違いではありますが、この点は仕掛け全体を軽くするのに多大な貢献をしてくれていたはずです。
次に、鋭い。
針先は明らかに以前のものより尖っています。指で針先をつついてみるとよく判ります。気を付けないと刺さります。簡単に刺さるのであれば、釣りにとってこんなに有利なことはありません。事実、今まで掛けにくかったビチビチくんはいくらか釣れるようになった気がします。
ただ、刺さりやすさとバレないかどうかは別問題のようでして。
例によって返しを潰してバーブレスにして使っていたのですが、やはり掛かった魚が手元に届く前に落ちてしまったことは何回かありました。しかしこれは針の問題と言うよりは、ちょうちん釣りの弱点であると言えるでしょう。
そしてコスト。
オーナー社の糸付き針ヤマメ用は、希望小売価格150円で8本入り。1本あたりにすると18.75円になります。
対して、ナノヤマメは希望小売価格300円で、私が買った7号は18本入りです。こちらは1本あたり16.67円。
性能差を考えるとコスト的にはお得なようですが、約2円の違いを得と見るかどうかは意見の分かれるところでしょう。こうやって計算してみると、思ったほど安くはないな、というのが正直なところです。実際の販売価格だともう少し差が出ますけどね。
細いラインと組み合わせて使用することを考えると、仕掛けの交換率は上がるはずですので、ラインの消費が増えると予想するにトータルで見た時にはそれほどランニングコストは変わらないかもしれません。
ただ今回使ってみて、針の単品製品に抱いていた「高い・高級・玄人の道具」という思い込みは幻想だったということが良く判ったのでした。針を結ぶことにさえ問題が無ければ、たいして変わらないコストで性能が上げられるのです。使って損は無いと断言出来ます。
ちなみにこのナノヤマメ、糸付きのものも売っているようなので、「針を結ぶのは面倒だけど、ナノヤマメ試してみたい」という方は買ってみるのも良いかも。