まずい、もしかして今日はボウズじゃなかろうか!? ランチの集合時間が迫って退渓したのは12時30分のこと。それまで、1匹の釣果にも恵まれなかったのはおろか、魚の姿さえもほとんど見ることができなかったのでありました。
──4月9日に釣りに出かけたときのこと。渋滞もなく都留ICにたどり着くまでは順調そのものでした。車中、まずは都留市立病院脇の桂川でも探ってみようということになり、いざクルマを停めようとしたら…想定していた駐車スペースは見事に埋まっている!ならば柄杓流川へと転じるも、めぼしい所には先行者の姿があって我々3人が散る余地がありません。何だか今日は釣り人が多いなぁ。せっかくの青空なのに、釣りの雲行きは怪しくなる一方なのでした。
前々週もこの地を訪れており、その時とまったく同じパターンで鹿留川の支流→本流と攻めるのは芸が無い。さて、どうしましょ? ふと、2年前にクルマをスタックさせた場所(鹿留川下流域)を思い出したので、そこの様子でも伺ってみるとしますか。
クルマを下りて川の様子を眺めていると、ちょうど川を上がってきたエサ釣り師に遭遇。聞くと、小一時間ほど竿を出したけれど、アタリ1つ無くて諦めたんだとか。うーむ、そうですか…。かといって、代替案も思い浮かばない。見渡す範囲に釣り人はいないので、とりあえずトライしてみることにしました。ダメ元と割り切って臨めば意外な展開があるかも…などと期待していたのですが、ダメなものはダメ。1時間ほど粘ったけど、反応ゼロ。敗北宣言して場所を変えるしかありません。
で、向かったのが信頼と実績の支流なのですが、ここも先行者ラッシュで、場荒れしている模様です。滅多に釣り人に会わない渓なのに、すぐに重そうなビクを手にしたエサ釣り師と鉢合わせする始末。だめだこりゃ。歯車が咬み合わない日というのはこんなもんです。焦る気持ちを引きずってもよいことがないので、ここらでリセットしましょう。
さて、ゆっくり2時間ほどランチ休憩した後、ラスト2時間半は鹿留川の中流域で勝負です。GWが終わるまでは林道ゲートが閉まっているので、釣り人は少ないんじゃなかろうか。それを知ってて来る人は早朝から釣り上がっているはずなので、多少なりとも場が落ち着いた時間帯では、との読みです。
天岩橋の先から入渓して釣り再開。ほんの数投でヤマメが飛び出しました…がフッキングせず。残念。これをものにしなきゃいかんのだよなぁ。それでも、早々に反応があったので期待が持てます。気を取り直して前進あるのみ。
足跡を見る限り、少なくとも何人かはここを通っているようで、魚たちは全体的にナーバスな様子です。姿勢を低くして、いつもより遠くからのキャスティングを心がけます。——とある瀬尻でやっと待望の1匹目がヒット! 18センチほどのヤマメでした。これでボウズは免れた~。
肩の荷が下りて、水面漂うフライからも邪念?が消えたのかな。バイトしないまでも、追ってくるヤマメの姿がちらほら見られるようになりました。なかなかネットインできない状況が続いたものの、ここはというポイントでは、フライのサイズやパターンを変えたりすることで、何とかフッキングさせることもできました。
繁殖期を迎えた図体のデカいカエルたちの声援も受けながら、しばしの釣り上がり。午前はどうなることかと思ったけれど、午後は一転して釣りに集中することができました。数匹の釣果でもそれなりの満足感を味わえたので17時に納竿。ラストは恒例の「ふじやのトンカツ定食」で締めて、桜満開の鹿留川を後にしたのでありました。