一番乗りパラダイス

4月16日の土曜日、午後には都内で野暮用があったので、またしても早朝からの半日限定釣行に出掛けてきました。メンバーには申し訳ないと思いつつも、朝3時過ぎにパッチリ目覚めたので単独行を決断した次第です。目指すは、毎度ながらの鶴川。どこか新規開拓したい気持ちもあったのですが、駐車スペースや入渓点を探すのに時間をロスするのがもったいないので、今回は止めておきました。

ゆっくりと準備して出発しても、5時前には現地に到着。いつ来ても先行者の姿があった場所に、今日は人影もクルマもありません。どうやら一番乗りらしい。ここから3kmちょっとを釣り上がることにしよっと。部分的には何度も入渓したことがあるのだけれど、果たして川通しで行けるんだろうか…。不安材料もあるけれど、とりあえず釣りスタートです。

活性が高かった鶴川の流れ
活性が高かった鶴川の流れ

水温は10度ほど。早朝の時間帯だからなのか、先行者がいないからなのか、すっかり春めいたからなのか、今日は活性が高いみたい。瀬尻や流芯脇など、それっぽいポイントではフライを追う姿が確認できます。最初にネットに収まったのは20cmに満たないヤマメ。とりあえず胃の内容物を確認してみたら、ニンフが中心で水面に絡むようなものは少ない状況でした。

瀬と小淵が連続するエリアを、ヤマメに遊んでもらいながらしばし進むと、周囲が徐々に険しくなってきました、両岸が切り立った深場が目立つようになり、簡単には前進できません。誰かが残してくれたトラロープに頼ったり、チェストハイのウェーダーぎりぎりで淵を渡ったりと悪戦苦闘を強いられた先、ついには突破ルートが見当たらない場所に追い込まれてしまいました。

どうやら、ここで諦める人が多いのでしょう。やや下手の左岸側の崖に、はるか上の林道まで何人もが這い上がったような形跡を見つけました。自分もここを行くしかないか…。一旦、ロッドをたたんで両手をフリーにし、クライミング開始です。ついさっきまで穏やかな釣りに興じていたのに、何でこんなサバイバルみたいなことやってるんだ? 愚痴をこぼしながら深い谷を脱出し林道にこぎつけました。ひとまず安堵。

すぐに川に降りるのはためらわれたので、見覚えのある入渓点まで林道をお散歩です。やがて、今シーズン初日に来たエリアまでやってきたので再入渓。ここからは土地勘があるので、とある集落に上がる橋をゴールに決めてロッドを継ぎ直しました。ここで、腰に下げていたはずの自作の釣果ゲージがないことが発覚。先のエスケープルートのどこかに落としたのでしょう。今さら回収に向かうガッツなど湧いてこないので諦めることにしました(もし見つけた方がいたら、差し上げます)。

入り直したエリアも先行者はなかったようで、楽しい釣りが続きました。大きくても22cm止まりではありましたが、ここぞというポイントでは必ずといってよいほど反応があり、キャスティングや合わせのタイミングの練習にうってつけです。時にはライズもあって、それに狙いを定めて喰わせる釣りも堪能できました。

今期初の“ツ抜け”を味わえば、険悪な谷を巻いた苦労も良い思い出となって、心地よく納竿。その頭上で、うぐいすもまた春を謳歌しているのでありました。

反応は良かったけど、サイズは伸びません…
反応は良かったけど、サイズは伸びません…

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