GWに入って早々、家人サービスを買って出ました。仕事上のお客さんから「富士山を望める近郊の山に登ってみたい」との相談を持ちかけられたそうで、ならばコース選定と往復の運転手をいたしましょうと協力を申し出たのです。もちろん、私にも魂胆があったのは言うまでもありません。
ニーズにぴったりとお薦めしたのが御正体山。難易度は高くないし、片道3時間ほどで山頂に登るコースはそれなりの充実感が味わえるはず。いくつかのルートがある中で、東側の「池の平」からのアプローチは富士山もばっちり見ることができます(上りでは背後になるけれど…)。
で、コース起点となる池の平といえば…そうです。ほとりに流れるは勝手知ったる鹿留川であります。登山道入口に皆さんを送り届けた後、彼女たちが下山するまでの半日、運転手は釣りに興じることができる! ゲストの要望を叶え、家人にとっては客様接待となり、私は趣味に没頭できる…三方良しのこのプランは無事に採択されるに至り、4月30日の当日を迎えました。
参加者2名様が、朝4時に拙宅にやってきました。釣り道具の詰まった我が家のクルマに乗り換えて頂き、いざ出発。連休なれど、この時間だと渋滞はなく、都留ICまでは小一時間で到着です。GWが終わるまでは、FISH ON!鹿留の上で林道ゲートが閉ざされているはず…と向かうと、何と解放されているじゃないですか。こりゃラッキー。出発点とする虹の木橋の三叉路までクルマで行けちゃいました。
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家人含め3人が入山するのを見届けた後、さーて釣りだ。一旦、500メートルほど林道を下った地点から入渓し、ロッドを振り始めたのは6時前のことでした。とりあえず先行者はなく、マイペースで進めそうです。
ものの10分ほどで最初の1匹がドライに出ました。16cmと小さいヤマメですが幸先良いスタートです。その後も反応は上々で、2時間ほどで6匹がかかりました。ただし、サイズは伸びず、せいぜい20cmといったところです。
さらに堰堤の上のエリアに移動しようとしたところ、ちょうど入ったばかりとおぼしき釣り人の姿が見えたので入渓を断念。軽食をとって、別の沢筋に竿を出してみることにしました。
こちらは毎度のことながらイワナの渓。枝葉が伸びて釣りにくくなってきたけれど、20cmちょいのが適度に遊んでくれます。出る時は、フライが着水するやいなや喰い付いてくるパターンが多かったかな。
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前回釣行とは、うって変わってドライを堪能できた半日。やがて登山パーティとの待ち合わせ時間がやってきたので納竿&着替えをし、ピックアップに向かいました。皆さんお疲れの様子で温泉に浸かりたいとのこと。これまた折り込み済みだったので「芭蕉 月待ちの湯」へとクルマを走らせます。
私も汗を流したいところでしたが、家人の仕事がらみの輪に入るのはアウェイな感じもするので、前々から気になっていた、温泉脇を流れる戸沢川の様子をうかがってみることにしました。あらためて釣り支度を整え、やや上流のキャンプ場の手前から入渓です。
温泉から上のエリアは、先に行った鹿留川支流を少しフラットにしたような小規模な沢です。木々も覆い被さり、ショートロッドじゃないと厳しい感じ。魚影はそこそこありますが、サイズは小さく、しかも意外とスレているようです。フライを見にはきますが、なかなか喰いません。
小一時間ほどで、やっとヤマメを一匹かけたにとどまりました。まだ川全体を把握しきれていないので何とも言えませんが、都留ICまでやってきたなら、はやり鹿留川方面に足が向いてしまいそうです。
その日に歩いた山々では、野生の藤が花を咲かせ始めていました。いよいよ毛鉤に向いた季節の到来ということで、GW中にあと一回ぐらいは釣りに出かけたいなぁ。家人は、仕事に関わる試験勉強をしているようなので、とりあえずチャンスはありそうです。