家人が、仕事上のお客さんと御正体山に登った件を以前に書きました。その時の評判がよかったらしく、また別の方から声がかかって出かけることになったんだとか。そうですか、そうですか。ならば再び運転手を致しましょう。起点となる池ノ平まで送り届ければ、私は自由の身。登山チームが戻ってくるまでの半日は、鹿留川で釣りに興じることができちゃいます。
というわけで6月4日の土曜日、朝6時には川のほとりに立っておりました。つい一週間前も、この川で釣りをしていたんだよなぁ…。空模様も水温もほぼ一緒。違いといえば、3時間ほどスタートが早いってことぐらいでしょうか。あと、腰を痛めちゃったので、思うようなスピードでは進めないかも!? どうせなら全く同じ区間を釣ってみようということで、駐車した地点からやや下って、天岩橋の脇から入渓しました。
まぁ、一週間で状況が大きく変わるものではありません。それっぽいポイントからは反応があって時折フッキングしますが、概ね16~18cmのヤマメ。警戒心より好奇心が勝る若者ばかりが相手をしてくれるという展開です。20cm以上のもいることは分かってはいいますが、なかなか引きずり出せないんだよなぁ。
こちらの存在を悟られぬよう、いつもより幾分遠くから狙うこと、姿勢を低く保つことを心がけ、ここぞという場所ではしつこく流し続けることも実践してみました。が、やはりサイズは伸びません。この日もエルクヘアカディスを多用していて、サイズを大きくすると、せっかく出てきた魚もフライを弾いてしまうシーンが多発しがち…。
それでも長い沈黙はなく、ポツポツと釣れてくるので、結構な距離を歩きました。そろそろ軽食でも取ろうかと考えて、目の前のポイントを攻めたら小休止と決めてかかった矢先、それまでとはちょっと異なる引きが…それほど大物じゃないことはすぐに分かりましたが、元気に走ってランディングを楽しませてくれます。上がってきたのは23cmのイワナ。20cmを超えたのって久しぶりのような気がします。
オニギリを2つ食べた後、支流に場所を移してみました。いつもはイワナが多い沢なのになぜだかヤマメばかり。やはり18cm前後ってところで、快心のアタリはまったくありません。蜘蛛の巣がそこかしこに張られているのは先行者がいない証。1つの小さな淵から何匹も出てくるってなシーンもあったけれど、ドッカーン&ズッシリという夢は叶うことなく登山パーティーのお迎え時刻となりました。
そうそう、久しぶりに鹿留川でブユにやられました。かつてはここの名物といってよいほどに刺されて膨れ上がったもんですが、何年か前の大型台風を境に激減しちゃったんですよね。2箇所もやられたことからすると、生態系がある程度戻ってきたのかもしれません。今日のアベレージサイズも、あと1カ月もすれば、そこそこの体躯に育つはず。いつも満足ゆく釣りを楽しませてくれた鹿留川本来の姿の復活を期待させる一日でした。