4月16日の丹波川は全然優しくありませんでした。
いや、厳しかったのです。星一徹のように。
風こそ強かったものの、天気も良くて気持ちの良い日だったのに。
「ここにはいるはずだ」「ここにいなきゃおかしいでしょ」みたいなところで散々粘ったのに、全くアタリ無し。
もう一回言います。全くアタリ無し。
結局午前は魚を見ること無く終了しました。
「魚いねんじゃねぇの?」
と疑ったものの、隊長とヒレピン子は釣っていたので、そんなことはなかったのでしょう。
絶望。
天気の良い日の絶望ほど悲しいことはありません。
実は予兆はあったのです。
●釣り的な予兆:イクラが2週間も前に買ったものだった。
見た目全然変わってなかったし、臭いとかも平気だったので。
イクラのせいじゃないとは思いたい。
でもちょっと嫌な予感はしてたのです。
●釣りっぽくない予兆:Perfumeを聴いた。
行きの車中で例によって音楽を聴いて行ったんですが、選曲の中にPerfumeの「ねぇ」を入れていたんです。
でも実は以前に、「ポリリズム」を聴いて行った日に全く釣れなかったことがあったのです。
何が理由って訳でもないのですが、「ポリリズム」の例のポリリズム部分とサビの部分が呪文のようにエンドレスで、一日中頭の中でぐるぐると回り続けていたのは確かでした。
それ以来、『Perfumeを聴くと釣れない』ジンクスが心のどこか片隅に。
だったらそんな選曲するんじゃないって?
彼女たちの名誉の為にも言っておきます。
彼女たちの歌は良い曲揃いです。Perfumeは大好きだ。叫びたいくらいに。
確かにこの日もずっと頭の中でPerfumeがねぇねぇねぇねぇ所狭しと盛大に回っていました。
彼女たちの曲の魔力。
だがしかし!
Perfume好きならそんなジンクスは断固打ち破るべきではなかろうか。
打ち破ってみせますとも!
いつかは超えねばならない壁です。
固い決意と共に午後の釣りに挑んだのです。
午後の釣りも生半可ではありませんでした。
場所を変えて「こっちなら」と意気込んでみたものの、相変わらず厳しい態度の丹波川。
それでも敢えて頭の中でねぇねぇを反芻しつつ、長い長い葛藤と焦燥と逡巡と絶望を感じながらの釣り。
肉体的にも精神的にも相当疲労がたまりましたが、
ようやっとの思いで1匹釣れた時は、心の中と前頭部に光が射しこんだものです。
そう、ジンクスは破られたのです。Perfume万歳!
釣れたことよりジンクスを打ち負かしたことの方が嬉しかった一日でした。