今シーズンは、とりあえずは竹竿をメインにしてみようかなと考えています。ただし、乱雑に扱っちゃいかんという心理が働いたり、その重みに慣れていなかったりで、自然体で使えるようになるまで時間がかかるんじゃなかろうか。
木の枝がそこかしこに張り出した小渓流(時には藪沢)、あるいは、いつ雨が降り出してもおかしくないという状況でバンブーを振り回すのがためらわれる時、フィーリングは似ていながら、もっとカジュアルに使える竿があったらいいなぁ。──己の物欲正当化の理由を組み立てながら、物色し始めたのがグラスロッドです。
そもそもは、HDDに録りためた釣り番組を年末年始につらつらと見返したことにきっかけがありました。釣りビジョンのフライフィッシングギャラリー「FlyFisherの夏休み」(初回放送2015年)で、嶋崎了さんが「竹やグラスのショートロッドで釣る楽しさを再発見している」みたいなことを言いながら、テンポよく軽快に釣り上がっているのが印象的だったのです。Fenwickの6ft5inchと思しきグラスロッドに3番ライン、リーダーティペットは全長17〜18フィートほど。そんなシステムは自分には扱いきれないにしても、グラスのショートロッドで…の部分だけは真似できるかなと。
手っ取り早いのはサンスイに行ってFenwickなどの現物を確認して即決というパターンですが、あれこれ迷っている時が楽しくもあるので、正月休みはもっぱら情報収取。自分でPDF化したFlyFisher誌のバックナンバーを見ていたら、2013年2月号(No.229)に「GlassFisher 豊かなグラスの世界」という特集があったことを発見し、思わず読み耽ってしまいました。
その誌面に出てきたロッドメーカーのサイトや、個人のレビュー記事なんかをネットで眺めている中で、にわかに興味を覚えたのが高田ロッドさんのグラスロッドです。バンブーロッドビルダーとして有名な高田守康さんが製作しており、7ft3inchと6ft6inchのモデルを展開しているみたい。正規取扱店になっているBLUE DUNさんのサイトには「素晴らしいアクションと惚れ込んじゃっているので、なるべく在庫しようと思っています。…(中略)…悶絶のスローアクションを是非お試しあれ。」なんて記載も。
てなわけで実物を見にBLUE DUNへと向かったのは1月4日のことでした。店頭にあったのは、7ft3inchで3pc仕様のもの。スタッフ氏の許可を得て、軽く振らせてもらったり、細部をチェックさせてもらったりして、しばしのシンキングタイム。もちろん、ロッドには大満足で申し分ないのですが、もっと短い6ft6inchにすべきか否かで悩んでしまいました。さーて、どうしよう。
もともとショートロッドに興味が沸いたのが発端だったこと、自分のスキルでグラス特有のアクションを扱うには短い方が良かろうと思ったこと、所有するロッドには6〜7ftの間のものが少なかったこと、などに鑑みて、最終的には6ft6inchをチョイスすることを決断。現物在庫がなく新規オーダーということになるけれど、解禁には間に合うでしょうとのスタッフ氏の後押しもあり、その場で正式に発注することにしました。
それから2カ月とちょっと。2月20日に入荷のお知らせをいただいたので、その日のうちに受け取りに行きました。アルミケースのキャップを外して竿袋に納められたロッドを取り出し現物をチェック。もちろん、不満などございません。ラインを通して振ってみるのは後日の楽しみとして、ニンマリしながら帰途につきました。
さてさて、今季開幕に向けて揃えた2本のロッドはどんな思い出を作ってくれるのだろう。期待は失望の始まりとの謂れがある通り、前のめりにならない方が良いのは分かっているけれど、解禁間際のこのタイミングとなっては頭の中は日増しに釣り一色に染まっていくのでした。
とても共感出来る投稿です
南さま コメントありがとうございました。いよいよ今シーズンも開幕ですね。当方、まだまだ技量が伴わないのですが、今期はまずは短めのロッドで楽しみたいと思っています。さて、今週末はどうなることか…。まずは、目前の仕事の山を片付けることに集中しなければなりません。