家族4人にクルマが2台。全員が運転免許を持ち、それぞれの予定で動き回るため、夏のレジャーシーズンともなると、週末の争奪戦がいつもより激しくなります。
この土日もしかりで、娘は金曜の夜から友人とドライブに出かけ日曜の夜まで戻らないとのこと。もう一台も息子が予約済みで、一泊でオートキャンプに出かけるらしい。──ってな状況で足が確保できず、週末の釣りは諦めておりました。
が、金曜夜になって家族のLINEに息子からメッセージがあり、「仕事先と遅くまで飲むことになったので土曜の午前ならクルマを使ってOK」とのこと。メンツからして電車で帰るのは難しく、身体のアルコールを十分に抜くだけの睡眠を取ることを考えると、午後遅めに出発するのが現実解になるんだとか。
では、毎度の川に弾丸釣行でもしてきますか。深夜に出て現地で仮眠。早朝〜10時に釣りをして、正午前には自宅に戻るという算段です。もう少し連絡が遅かったら、こちらも飲み始めるところだったので、絶妙なタイミングでありました。
──朝もやに包まれた鹿留川のほとりでカップラーメンに湯を注ぎ、簡単な朝食を済ませたのは朝5時のこと。それから4時間ちょっと、ドライフライでゆっくりと釣り上がりです。先週は活性が低くて苦労したんだけど、今日はどんなもんでしょう?
水深のある淵より、流れの筋がはっきりとした瀬の方が有望なのですが、ここのところはとにかく神経質になっていて、ラインで水面を叩くなんて失態をやらかしたらもちろんのこと、着水したフライを不自然に動かすだけで岩陰に引っ込まれてしまいます。肩口のおチビさんに奥に走られようものなら一巻のおしまい。なので、可能な範囲で遠くから慎重に攻めることが求められます。
とはいっても、枝がそこかしこに張り出し、流れが段々状になった個所も多い渓流域では、すべてのポイントをロングキャストで狙う訳にもいきません。近距離戦で小場所を拾うように進みつつ、条件が許すところでは9〜10mほど離れて狙うことを心がけます。
テレストリアル系のパラシュートを中心に結んだけれど、反応は今ひとつ。結局のところ、ごくごく標準的なEHCがこの日のヒットフライとなりました。7匹ほどのヤマメが相手をしてくれましたが、20㎝を超えるのは2匹のみ。それでも、川も魚も綺麗なので、満足するとしましょう。腕時計に目をやると10時。そろそろ納竿です。
この時間帯の中央道、下り方面はともかく東京方面はガラガラで、自宅まではあっという間のドライブ。11時半には自宅に到着となりました。ちなみに息子はキャンプ道具を積み込んで14時ころに出かけていきましたが、目的地に向かう途上で大雨に見舞われ、止む気配もないことから諦めてリターンする結果に。消化不良で悶々としたらしく、結局はキャンプ仲間と飲みに出直して行ったのでありました。