台風15号の爪痕は深く、あちこちの川はまだ相当に荒れている模様です。先の週末は秋分の日をからめた3連休でしたが、このタイミングでの釣行は早々に諦めたHOOK & COOKでありました。
それにしても澄んだ秋空はどこまでも高い。早起きした日曜日、どうしてもロッドが振りたくなって、近くの空き地に向かうことにしました。ついでにビデオカメラも持って“自分撮り”を敢行することに。前々から己のキャスティングを客観的に見てみたいと思っていたんですよね…。
幸いなことに、徒歩1分の小さな公園?に人影はありません。まず自分のポジションを決め、10~15メートル離れた位置に三脚+ビデオカメラを構えます。ディスプレイで映る範囲を確認した後、録画ボタンを押してダッシュ。立ち位置に戻って「フォルスキャスト2回+シュート」を5回ほど繰り返します。で、再びカメラまで走って録画ストップ。──真横、斜め前、正面と位置を変えながら一通りの撮影を終えました。
帰宅後、動画ファイルをPCに移し、スロー再生などでチェックしたところ…。無意識の悪癖/薄々感じていた問題点など、色々なことが目につきました。DVDなどで見る達人のそれとは、あまりにもかけ離れたラインの軌跡。以下に矯正しなきゃと感じた点をいくつか挙げてみます。
●バックキャスト時にロッドが倒れすぎている。
ラインが後方に綺麗に伸びず、時には背後の地面の雑草にフライが引っかかりそうになることも。後述のテイリングにも関係ありそう?
<対策>手首が返りすぎるのが元凶か。私の場合は、手首を固定して腕を12時の位置で止めるような感覚でやってみると具合がよいみたい。その際、ピシっと勢いよくロッドをストップさせるように心がけるとイメージ通りに斜め後方にラインが伸びるようです。
●ラインがテイリングを起こす。
前方に伸び行くライン(ループの上側)が大きく波打ってしまいます。何と言うかラインが空中で暴れている感じ。
<対策>どうやら「力で」ラインを飛ばそうとしていることが原因のようです。フォワードキャストの前半に力を入れすぎか? バックと同様、初動は穏やかに振り始め、加速させつつ最後に勢いよく止める動作が肝心のようです。って、これが難しいのですけどね。
●「面」でキャストできていない。
正面撮りの動画を見て気がつきました。本人は真っ直ぐに振り下ろしているつもりでしたが、実際は最後に体の内側に巻き込むような力が加わっています。結果、緩いカーブキャストのような形になってフライが落ちる位置が安定しない。
<対策>右手グリップの親指を外側に押し出すような意識でキャストするとちょうどよいみたい。うまくいくと、垂直方向に形成されたループが一直線上に進んで、リーダー&ティペットもきちんと追随してくれます。
──これら以外にも、発見が多々ありました。「無くて七癖」はおろか、軽く20は超えそうな感じです。夕方、自宅前であれこれ復習してみたのですが、改善点が多すぎて頭はゴチャゴチャ。1つに意識が向くと他がおろそかになるし、全体を考えると動きがぎこちなくなる…。思ったキャストがごく自然にできるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。
ロッドやラインが風を切る音が気になったのか、近所の野良猫が1匹、2匹と集まってきました。近づいてくるわけでもなく、ただ遠目に眺めているギャラリー達。ふがいない私を応援してくれていたのか、それともセンスの無さに呆れていたのでしょうか。