朝晩めっきり冷え込むようになり、防寒用のアウターが手放せない日々となりました。
こんな季節に袖を通す、年代物の1着が「John Partridge(ジョンパートリッジ)」のコート。コットン素材にワックスがしみ込ませてある、いわゆるオイルドジャケットです。
このジャンルで最も知られるブランドとしては「Barbour(バブアー)」があり、例えばラバーブーツやフィッシングバッグと組み合わせると、外見だけはフライフィッシングをたしなむ往年の英国紳士?ってな感じを醸し出します。
それはさておき、当初はやはりBarbourに惹かれ、買う気まんまんでいた時期があります。15年近く前の話かな。そんな折、愛読していた「Outdoor Equipment」(ネコ・パブリッシング刊)という雑誌をパラパラめくっていると、自然派作家の田渕義雄氏(この雑誌のスペシャルアドバイザーも務めていた)が、John Partridgeの「Land Orner Jacket」を新調したという記事が目に留まりました。
「フライフィッシング教書」や「森からの手紙」などの翻訳・著作を通して同氏のファンだったこともあり、その嗜好に感化されるのに時間はかかりませんでした。というか、単なるミーハーなだけですが…。早速、その頃に輸入元になっていたグリフィン・インターナショナルに電話して取り扱い店を聞き出し、今は無きアウトドアショップ「BIG OAK」へ。そこで初めて現物を手に取り、入手に至ったのでありました。
年を経て、オイルが随分と抜けてきたのが気になっていた昨今。そこで、思い切って自分でリプルーフ(オイルの塗り直し)してみました。純正品を見つけられなかったので、Barbourの「ソーンプルーフドレッシング」の缶を購入。湯煎で溶け始めくた頃合いを見計らってワックスをスポンジに取り、ゴシゴシとコートの表面に塗りつけます。さらにドライヤーで熱風を当てながら、全体に染みこませていく地道な作業。1時間以上もかかっちゃいました。
狭苦しい自分の部屋で作業を終えた時にはそれなりに見えたのですが、明るい自然光の下で見ると、なんだかムラだらけのような…。ま、いいか。これも味ということにしておこう。重かったり通気性が悪かったりで、GORE-TEXなどの新素材と比較すると機能的な優位性は感じませんが、今シーズンも登板頻度が高くなりそうです。
そういえば、これを着て釣りをした記憶ってないかも。毎年12月には、「年末打ち上げ釣行会」ということで、いつものメンバーと管理釣り場へ行くのが恒例となっています。天候次第では、今回はこいつを着てフライロッドを振ってみようかな。