柄杓流川に釣りに行った時のこと。「入漁券販売所」の幟(のぼり)を軒先に掲げる民家に朝一番で訪ねました。出迎えてくれたご夫婦はとても親切で、おじさんがお勧めポイントや駐車スペースを案内してくれたと思えば、おばさんは「毛鉤やるんだったらこれあげるわ」とキジやヤマドリと思しき尾羽を7、8本差し出してくれたのでした。
しばし、その存在を忘れかけていたんですが、部屋を掃除していたら片隅からポロっと出てまいりました。せっかく頂いたのだから有効利用しなければ。ヤマドリなんか使ったことないけれど、キジの尾羽となれば真っ先に思い付くフライがフェザントテールです(そもそもPheasantってキジだもんね)。あ、でも先日、当面必要な分は巻いたんだよなぁ…。
ってなことを考えていた矢先、時々チェックしているOrvisのブログに「Video: How to Tie the Gold-Ribbed Hare’s Ear Nymph」というエントリーが上がっておりました。そのページの後段で参照されていたのが、Tightline Productionsによるタイイングの動画です。
<Tightline ProductionsのYouTubeチャネルより>
これまでG.R.H.E.を巻く場合、テールに長めのハックルファイバー、ウィングケースにヨドバシカメラの黒ポリ袋など、素材を個別に使うことが多かったワタクシ。この動画では、テールもウィングケースもキジの尾羽を“通し”で使っております。よくあるパターンなのかもしれませんが、タイイングの細かい手業を含め、とても新鮮に感じました。
ヘッドのビーズを通した後のレッドワイヤの固定法、リビング用ワイヤの切り方、テールに巻いてウィングケースに持っていくまでの処理、ウイングケースへのUVシーラーの塗布、完成後のバイスからの取り外し方…。同じニンフを巻くのでも、人によって随分と違うもんなのですね。
もちろん、どれが正解ってことがない話ですが、釣り経験が豊富でタイイング量が多い人のテクニックって参考になります。ニンフの出番が少なくなる季節になっちゃうし、この週末あたりには、ちょっくら真似て巻いてみようかな。他のパターンの動画もいくつかあるようなので、それらもじっくり眺めてみようと思います。