このシーズンオフに試みようと考えていた1つがランディングネットの自作です。
榧(カヤ)の木を使った渓流ダモを作ったことがあるのですが、フライ用のそれはまったく経験がありません。手持ちの関連書籍やネット上の情報を参考にしながらトライしてみようかと。
東京から日帰りできる渓流に出かけ、小ぶりのヤマメ・イワナを相手にするのがメインなので、大きなネットは必要ありません。フレームの内径は、最も長いところで25cmもあれば十分といったところでしょうか。
そんなサイズながら、ある程度の存在感や個性があり、さらには粗忽者の私が扱うのに適した丈夫さがあれば言うことなし。って、いきなりハードルを上げてもしょうがないのですが。
完成に至るかは未知数ですが、とりあえず行動を起こすことにしました。手始めはグリップ材の用意です。素人が最初に手を出すなら加工が比較的容易な木材にすべきなのでしょうが、今回はチョイスしたのは鹿の角。ちょっと無謀か…。
きっかけはDVD「イワナの渓谷 Vol.1 南アルプス 野呂川」を見たことにありました。出演されている渡辺訓正さんが背に下げていたネットのグリップがまさに鹿の角。銘木を使うものとの思い込みがあっただけに新鮮に映りました。
カッチョいいなぁ…、せっかく作るならあんなのがいいなぁ…。なんて考えていた時、はたと思い出しました。親戚筋から頂いたエゾシカの立派な角があるんだった! 置く場所に困って納戸に追いやっておくぐらいなら、切り刻んででも有効活用すべきでしょ。
ホコリを被っていたそいつを引っ張りだしてきて、さっそく格闘です。まずは、グリップとして使えそうな場所を吟味して、ある程度の大きさにカット。ごく普通の木工用ノコギリで対処できるものだろうか…。ある程度の力と根気は必要ですが、何とかなりました。
その後は、電動のディスクグラインダーで整形していきます。元来、緻密な計画性など備えていないので、適当にグリグリやって、それっぽい形になりました。さて、この先は首尾よく続くのだろうか。気長に構えながら、挑戦したいと思います。