自宅の外壁を塗り直すこととなり、業者さんが作業しやすいように敷地内を片付けていた時のこと。1mほどにカットした竹が3本ほど出てきました。まだエサ釣りをメインとしていた頃、川虫入れなどを自作しており、その材料として乾燥させていたものです。その後、毛鉤釣りに転向したこともあって、そんな竹のことなど、すっかり忘れておりました。
しかしながら、このまま捨てるのはチトもったいない。長年の乾燥によって裂け目が入ったりしておりましたが、ホコリを払ってよくよく見てみると、さほど傷んでおらず、小細工には十分使えそうです。あれこれ考えた末、ランディングネットのグリップを作ることにしました。ここ2年ほどは、シーズンオフにネットの自作に勤しんでおり、図らずもタイミングよく材料を調達できちゃいました。
試みるのは、巷で「バンブー積層グリップ」などと呼ばれているタイプです。竹から( ←こんな形をしたパーツをいくつか切り出し、それらを(((((((((( ってな具合に層状に重ねて貼り合わせて集成材ブロックを形成。そこから、あらためてグリップに適した形にカットするという流れです。
芸術の秋?ってな訳じゃないですが、作業に取り掛かったのは文化の日のこと。まずはノコギリで、節と節の間の部分を適当にカットし、円筒形に切り出した竹を縦方向にナタで3分割します。その中から、円弧の形に歪みが少なそうなものを選んで、幅20mmにテーブルジグソーでカット。ここまでの作業は、竹を魚に見立てて、サク取りしてから刺し身にするような?要領です。とりあえず今回は15個のコマを用意しました。
それらを眺め、弧の描き方が似通ったものを隣り合わせにしながら仮組みします(仕上がりをイメージしつつ、握りの部分がやや細くなる感じで各パーツの端を併せてカットしておきます)。並び順が決まったなら通し番号を書き込むと共に、基準線を引いておくと後々の作業が楽になります。
ここからは、各パーツが密着するようにサンディングする工程が待ち構えております。外側には硬い表皮があって思った以上にデコボコしているので、まずはこいつを滑らかにします。電動のディスクグラインダーを持ち出し、削り過ぎないように気をつけながら作業しました。
続いて、内側の整形です。目指すべきカーブをパーツの側面に描くなどしておき、余分な部分をせっせと削ります。これが結構大変ですわ。棒ヤスリや粗目のサンドペーパーを使って、おおまかな調整を何とか終えました。
この日の作業としては、ここまで。ピッタリとすり合わせる精度が仕上がりを左右すると思われるので、ここからが正念場かな。スピンドルサンダーのような工具があれば便利のような気もするけれど…とりあえずは、手作業、あるいは手持ちの道具で対処してみることとします。しばらくは仕事が立て込みそうなので、あせらずゆっくり取り組もうっと。