ボール盤に取り付ける軸付サンダーを入手し、簡易スピンドルサンダーのような使い方ができるようになったので、しばらく間をおいていたバンブーグリップの製作を再開することにしました。
竹から切り出した15のパーツを接着するにあたり、その摺り合わせ精度をもう少し高めることから始めます。隣り合う2つのコマを手にして、仮組みした状態で明かりにかざすと、隙間から光が漏れてきます。それを参考にサンダーで微調整し、密着具合を確かめることの繰り返し。几帳面な性格ではないので、「ま、こんなもんかな」ってなところで妥協します。
全パーツの調整が終わったので、次は接着作業。すべてを一気につなげるのではなく、5個1組として接着するブロックを3つ別々に作り、最後にそれらを1つにする流れです。すべてを挟み込んで圧着する大きなクランプや万力のようなモノを持ちあわせていないので、分割するしかないのです。
ゆっくり硬化タイプのエポキシ系接着剤「アラルダイト」を塗った面を重ねた5個のパーツ(割れ等を防ぐために両端に端材も入れる)をクランプで挟み、ハンドルをぐりぐりと回して圧力を加えます。養生のために、ラップをくるんだ薄板を下に敷きました。書き込んでた通し番号でいうと1〜5、6〜10、11〜15の3つに同じことをして、丸一日待ちます。
翌日は、固まった3つのブロックをくっつけて1つにまとめる作業。同じくアラルダイトを接着面に塗り、ハタガネで固定します。クランプほど力を加えられないのですが、まぁ、仕方ありません。ずれが発生していないか時々チェックしながら、後は硬化するまで暫く放置するだけであります。
──さて、全パーツが1つのブロック材となりました。接着剤がはみ出していたり、ラップが張り付いていたり、もとより各パーツの切り出し巾が均一ではなかった故のデコボコが目立って、この段階ではかなり見苦しい…。でも、表面をならせば、何とかなるんじゃないかな。
卓上ベルトサンダーを持ちだしてスイッチオン。件のブロックをあてがって、表面をグイ〜ンと削り込んでいくと、それなりの見栄えになってきました。片削りにならないように注意を払いながら、全体が厚み15mmになるように整形して一段落です。
最後は、グリップ剤としての切り出しです。別の日に、デッサンから起こしたランディングネットの型紙をベースに、ベニア板で型を作っておきました。それを竹ブロックにあてがって、カットすべきラインを鉛筆でなぞります。その線に沿ってジグソーで大まかにカットし、さらに軸付サンダーで整形して、一連の作業の完了です。
こうして眺めてみると、バンブーグリップ独特の縞模様が平行線を描かず傾いている箇所があったりしますが、まぁ、これも初挑戦の味ということで納得する事にしよっと。後は、フレーム材を接着するなど、これまで何回か経験した作業を終えれば完成に近づきます。すでに一仕事終えたような満足感がありますが、まだ先は長いんですよね。最後まで気を緩めずにしなくては。